震災から5年、私自身も、弘前から埼玉に引っ越して2年が経ちました。最近、テレビなどを見ると、自分が思ったより復興が進んでいなかったのだ、と、感じることが多くあります。前任校では、岩手や福島出身の方もいて、学生さん達から、直接被災された話はなかったとはいえ、実家は高台だったから助かったけど同じ市町村の別の区域は津波にやられた、とか、もうしばらく離れると原発事故の避難区域だった、とか、避難されていたり仮設住宅にいたりする方が親戚や知人のなかにいる、というような話を聞くことはたまにありました。それで、引きこもり気味に暮らしていた私でさえ、そういう様子なんだ、と、何となくでも察することができたのですが、こちらに来ると、そういうことがほとんどなくなってしまい、自分の日常生活がスムーズに経過していると、被災地の復興もそんなペースで進んでいるのだろう、と、知らず知らずのうちに勘違いしていたようです。今回、5年経ったということで特集されている報道で、津波にあった地域はようやく更地になったところだ、とか、いまだに鉄道が開通しないままの区間がある、とか、17 万人以上の方々が避難されている、というような現状を見ると、まだまだ手がつけられていないことが沢山ある段階なのだなあ、と、再認識させられます。
昨日、ここ数年のこの日に書いた駄文を並べてみたのですが、自分の感じていることもあまり変わっていないようです。これからしばらく、割り切れない気持ちを抱えて思い出すのかもしれません。そうでなければよいのですが。
ともあれ、1日も早い復興をお祈りしております。