雨に椿の花が堕ちたという一節が浮かんで、その後、
鳥籠に春が、春が鳥のゐない鳥籠に。と、続きの一節も思い浮かんで、何だっけ、これ? と考え込んで、ようやく思い出しました。
Enfance finie
海の向こうに島が・・・・・・、雨に椿の花が堕ちた。鳥籠に春が、春が鳥のゐない鳥籠に。
約束はみんな壊れたね。
海には雲が、ね、雲には地球が映つてゐるね。
空には階段があるね。
今日記憶の旗が落ちて、大きな川のやうに、私は人と訣(わか)れよう。床に私の足跡が、足跡に微かな塵が・・・・・・、ああ哀れな私よ、
僕は、さあ僕よ、僕は遠い旅に出ようね。
初めてこの詩を知ったのが中学生の頃で、何を言っているのかわからないのに、例えていうならば、ルネ・マグリットの絵みたいな情景が心に浮かんで、妙に胸が締め付けられるような感じがしたことを思い出しました。
どこか、頭の片隅にでも、そういう記憶の断片が残っていたんだなあ、と、不思議な気持ちになりました。