2015年11月4日水曜日

青森の旅(3)  弘前再訪

2日目の朝、前回の更新で書いたように、卒業生のお一人の車で青森から弘前まで送っていただきました。帰途、かなりの遠回りをさせてしまい、申し訳なかったのですが、その間、1時間ほど、2人でお話できました。ときどきメールや電話をくださるので、離れている感じはしなかったのですが、考えてみると、こうして話すのは本当に久しぶりです。

津軽平野はリンゴの収穫も終わり、晩秋から冬へと向かう雰囲気を漂わせていました。

1年半ぶりの土手町に降りたちました。 まだまだ話したりないなあ、という感じだったので、卒業生の方を無理やり引き留めて(笑)お茶することにしました。どこかめぼしい店を、と探したのですが、到着した時間が 11:00 ちょっと前で、チェンバロ万茶ンも開いていません。中三デパートはもう営業していたので、中のカフェはやっているだろう、ということで、エミリオに行くことにしました。メニューをひとしきり眺め、アップルパイを頼んだら、売り切れです、という返事で、10 時開店でもう売り切れとはどういうことかと思ったのですが、改めて見渡してみると、どうやら、ここのアップルパイがヒルナンデスか何かで紹介されたとの広告が貼ってありました。そういえば、入店したとき、孫を連れたおばあちゃんと思しきお客さんがテイクアウトで何か大量に箱買いしていたのが、それだったのかもしれません。

私が住んでいたころ、突如、アップルパイの街、という売り出しが始まって、いくらりんごの街だからって、ちょっと安直だなあ、と、いう気もしないでもなかったのですが、すっかり定着したようで、新しい名物ができてよかったです。確かに、よいリンゴをたくさん使っているので、弘前のアップルパイはおいしいです。この店のは食べ損ねましたが(笑)

結局、リンゴを載せたパンケーキを食べることにして(笑)、もうひとしきりお話をして、卒業生の方とお別れしました。

こうやって書いてみると、改めて、いろいろとお世話になったことがわかりますね。今度、東京にいらっしゃったときは、埋め合わせに、力の限り(笑)おもてなししますので。

いよいよ街歩きの開始です。まずは、移動した天守閣を見ようとお城に向かいました。最初に土手町に着いたと き、一瞬、あ、懐かしい、と思ったのですが、歩き始めてすぐ、懐かしいとすら思わないくらいに自然な気分になり、強いて言うならば、新幹線に乗って散歩にきた、くらいの感覚に思えてきました(笑)



 こちらに住んでいたとき、週に1,2度はお城に散歩に行っていたので、通算では 400 回くらいは(笑)訪れた場所ということになります。まだ、その感じはどこかに染みついているのかもしれません。

この時期ですので、弘前城では、菊と紅葉まつりが絶賛開催中です。





 


例年、菊人形は大河ドラマ関係のネタが多かったのですが、今年は、天守閣の移動があったからか、弘前上の歴史に関する展示でした。







津軽氏の2代信枚の正室は徳川家康の、側室は石田三成の娘だとのことで、津軽藩の戦国生き残りをかけた微妙な政治的駆け引き(?)がうかがえます。ちなみに、子どもができたのは側室のほうだそうです。






広場では、ご当地アイドル「りんご娘」のみなさんが、午後のステージのリハーサルをしていました。








まつりの会場である植物園を出、天守閣のある本丸に行ってみました。


桜の季節は、天守閣を望む絶景ポイントだった下乗橋からの風景がこんなになっていました(笑)








本丸に入ってみると、天守閣のあった場所は、こんな感じになっていました。








天守閣の建物は、数十メートル離れた場所に移動していました。来年くらいから、この場所で内部も公開されるようです。








東北でただひとつの江戸時代から現存する天守閣です。長い年月がかかるようですが、しっかり、石垣も補修して、長く保存していただきたいと思います。完成したころにも見にきますので(笑)

本丸まで来たら、あとは足が自動的に動く、という感じで、当時の散歩コースに自然に乗っかってしまいました(笑)

ということで、これから、以前のブログの「弘前の風景」と変わり映えのしない写真が続きます(笑)

お城の中の、お気に入りの紅葉のスポットです。









藤田記念庭園の手入れのクオリティの高さも相変わらずでした。









当初、「高砂」の蕎麦を食べに行こうと思っていたのですが、方向が微妙にそれてしまい、先に禅林街の方に行くことにしました。

禅林街の手前にある天満宮さんにも、毎年、困ったときの神頼みを繰り返していたので、お礼を申し上げておきました。








2年ほど前に車が衝突して破損してしまった黒門はまだ元通りになっていませんでした。一度壊れると、なかなか回復するのは難しいのだと改めて感じます。歴史的建造物は大切にしてほしいものです。







趣のある杉並木の奥に、元締(?)の、津軽藩主の菩提寺である長勝寺があります。








 山門の近くの木々もすっかり紅葉していました。









時間の都合で、残念ながら、建物内部の見学は省略しました。







この建物の中に並んでいる羅漢さまの中に、なぜか、マルコ・ポーロがいます。









禅林街を出て、最勝院へ向かいました。以前はなかったきれいな歩道が作られていて、歩きやすくなっていました。








 このお寺も、私にとっては、弘前といえば思い出す場所の一つです。





 


天候が悪くて写真映えしないのが残念ですが、改めて、五重塔の姿のよさを感じます。








急激に冷え込む季節ですが、その分、紅葉はとても鮮やかでした。








調子に乗って歩き回っていたら時間が迫ってしまい、断腸の思いで「高砂」の蕎麦を諦め(次に来た時には必ずリベンジしたいと思います(笑))、弘前駅に向かいました。 以前に住んでいた近くも通ってみたのですが、引っ越す直前に閉店した古い金物屋さんがあったところが駐車場になっていたり、ごちゃごちゃした通りだったところに歩道ができていたりと、かえって、観光地の近くよりも変わっているように思いました。

かつては馴染みだったコースを歩くのは不思議な気分で、一瞬、長い出張から帰宅して、その翌日に散歩に出ただけのように思えてしまうこともなくはなかったのですが(笑)、 ふと、以前はあったお店が閉まっていたり、道路や建物が改装されたりすることに気づいたりすると、やはり、それだけの時間が経っているんだなあ、と改めて感じます。

これだけ風光明媚な場所が日常の散歩コースだったことは、改めて贅沢なことだったと思います。今回は半日もいることができず、立ち寄ることのできない場所もあってかえってフラストレーションが溜まってしまう感じでもあったので(笑)、次回はゆっくりと訪れたいと思います。