夏休み前の講義を終了しました。あとは、来週試験をして成績をつければ、前期の授業に関する業務が終わることになります。
まずは、年度初めの全く見通しがつかない状態から、何とか授業をやりとおせたことにほっとしています。あわよくば、と思っていたことはだいたいできなかったのですが、最低限のラインとしての落としどころには持ってゆけたので、まあ、よしとしてよいのかなあ、とは思います。教室に冷房があると夏場の体力の消耗は全然違い(笑)、後半のスピードダウンが例年ほどでなかったのは嬉しい誤算でした。
前任地と同じように、教育学部の学生さん達に代数学の基礎を講義すればよかったのですが、少なくとも二つの面では大きく違っていました。以前の記憶と今のギャップが鮮明なうちに(笑)、感想を書いておこうと思います。
まず、昨年度までの専修が1学年 12 名だったのが、今度赴任した学部ではだいたい 50 人、というのは当初予想していたより違いがあったようです。1年生の必修科目では、今までのように受講者全員の顔と名前を覚えることはできませんでした。講義をする、というのは、情報を発信することしかできず、特に、質問や相談に来ようとしない学生さんたちがそれをどのように受容するのか、というところには携われない、と考えざるをえないようです。昨年度のように、レポートは私に直接手渡しで提出、その際、口頭試問付き(笑)、というわけにはいきません。
もうひとつは、取得免許のシステムが違うことで、前任の学部は、小学校・中学校のコースに分かれ、中学校コースは基礎的な数学の専門科目は受講しなければならないようにカリキュラムが組まれていたのですが、今度の学部は、形としては初等教育メインで、小学校一種と中学校二種免許の取得が全員の卒業条件に入っています。小学校免許取得のためには数学以外の科目も多く受講しなければならないため、数学の専門科目のほとんどは選択になっていて、必修が忙しかったり、講義内容がハードだったりすると、選択だから、ということで受講をやめてしまうケースも多いようです。小学校の先生を目指すならやむを得ないという気もしないではないのですが、中高の先生を目指す人も半分くらいはいて、その人たちがあまり数学の専門科目を受講しないのもどうなのかなあ、と、ちょっと心配ではあります。
昨年までの少人数制の場合と違って、色々な意味で、受講している方々の勉強は積極性や計画性によって大きく左右されることになってゆくのだろう、というのはかなり感じました。
個人的には、ゆくゆくは、3年までの私の授業を受講する学生さん達でゼミが構成できるくらいのレベルにしてゆけばよいのだろうけど、という考えになってきてはいるのですが。
あとは、試験の結果を見てから、今年の講義を見直しておこうと思います。
とりあえず、この週末は休みます。
ところで、突然、話は飛びますが、週末は東北地方の教員採用1次試験ですね。関係者の皆さん、ご健闘をお祈りしております。