神戸の超幾何系ワークショップに参加しようか迷っていたのですが、行ったとすると帰京直後に講義やセミナーが山積することになってしまってかなりきついのが目に見えているので、残念ながら断念しました。エア・ポケットのように空いた予定を利用して、今日は、ごろごろしていた帰省中の生活から調子を取り戻すべく、外出することにしました。年末にラファエル前派展を見たので、他に何か開催している展覧会があるか調べると、上野の森美術館で肉筆浮世絵の展覧会があったので行ってみることにしました。
シカゴの資産家であるロジャー・ウェストンという方のコレクションだそうです。菱川師宣から河鍋暁斎の時代まで、浮世絵の全ての時代を網羅する、質、量ともに充実した、美人画を中心とした肉筆の作品が出展されていました。
月並みですが、思っていたより浮世絵を知らなかったのだなあ、と感じました。高校の日本史の授業で出てくるような、師宣、歌麿、写楽、北斎といったあたりの代表的な絵は見当がつくのですが、それらの画家がどのように影響して、どういう流れを作っていたのか、初めて知ったことが多かったです。また、浮世絵=版画、という先入観があったせいか、絹に描かれた肉筆画の質感はとても新鮮でした。
展覧会を見終わったあとは、神保町まで歩くことにし、途中、湯島天神に寄って、去年のお礼参りと初詣をしました。
神保町では、池袋の古本屋で 5000 円の値段がついていて驚いたちくま学芸文庫の「ニーダム・コレクション」 の状態のよいものが1500 円で手に入ったほか、2冊ほど探していた本が見つかり、新年早々、幸先のよい(?)スタートになりました(笑) といいつつ、半年ほど前に古本で購入した、ホグベンの「100 万人の数学」が新訳で出版されていたのは若干悔しかったのですが(笑)
帰宅して、昨年のメモを見ると、1年間で購入した本が(境界がはっきりしないので、仕事と趣味の分をまとめると) 110 冊ほどあったようです。1年間で読んだのは、前の年から積読していた本も含めて 30 数冊だったので、読んでいない本が膨大に蓄積されてしまいました。ちなみに、購入した CD は 80 枚くらいで、見に行った展覧会は 17 回、聴きにいったライブやコンサートは 5 回だったようで、冷静になってみると、随分、無駄遣いしているなあ、という気もします(笑)