2014年4月24日木曜日

武蔵野線を行き来する

学生さん達が教育実習に行く学校が埼玉・東京・千葉くらいの範囲ならば、教員が実習校にご挨拶にいくことになっています。以前にいた大学は、必修の教育実習はすべて附属小・中で行えたのですが、こちらでは学生さんの地元で行う場合がほとんどなので、電車で1時間くらいのところまで行くことになります。

このようなご挨拶や打ち合わせは、実は、その前の段取りをつけるところから大変で、弘前のときもそうだったのですが、平均、3回程度電話をかけないと、対応してくださる先生がつかまりません。最初に電話をかけると、だいたい、会議か授業で、事務の方に教えていただいた終わる頃の時間にもう一度電話をかけてみても、用事が続行しているか、もしくは早く終わって次の用事にとりかかっているかということが多く、その後、改めて電話をかけるか、先方から電話していただくかして、ようやくお話できる、という場合が多いのです。普段、メールですべての連絡が終わってしまう大学にいるもので、八年前に教育学部に最初に赴任した頃は、こういうやり取りが意外だったのをおぼえています。

先週、その辺の連絡を何とか終えて日程を相談し、ここのところ3日続きで実習させていただく学校にご挨拶に伺っていました。武蔵野線から乗り換えてあちこちに行くことになり、火曜日は西船橋から東葉高速線に乗り換えて新習志野に、水曜日はやはり西船橋から総武線で津田沼に、今日は武蔵浦和から埼京線で南与野に行きました。あとひとつ、5月1日に、今度は新秋津から西武池袋線に乗り換えて清瀬市に行く予定です。

千葉市の出身で、主に総武線や京葉線で都心に出る生活をしていたため、東京を通過しないで埼玉県から直接千葉県に入るルートというのが妙に新鮮でした(笑)

方向音痴かつ心配性なもので(笑)、早めに目的地のすぐ傍まで行かないと不安なのですが、約束の 2、30 分も前に着いてしまうと、学校で待たせていただいても先方にもプレッシャーをかけてしまう上にこちらもずっとかしこまって座っていることになりますし、適当に時間をつぶして、と思っても、大学とは違って、小中学校の傍には、喫茶店も本屋もないのが普通で、この季節にマスクをしてうろうろと歩き回っていると完全に不審者なので(笑)、時間配分には頭を痛めています。初めて行く場所では特に、時間が余りそうだからと途中で調整したときに限って到着直前で道に迷ったりします。

一昨日と昨日の千葉県への出張については、学生時代は西船橋から東西線で大学に通っていた上、その当時、新京成沿線でアルバイトもしていましたし、東邦大学の薬学部で非常勤講師をしていたときは週1回は津田沼からバスで通っていて行き帰りにはその辺をうろうろしていたので、ある程度の土地勘はあるつもりだったのですが、着いて間もなくの西船橋駅からしてすっかり変わっていて、JRと東西線ホームの間に私が通っていたころにはなかった改札ができていたり、見慣れないショップが詰まっていていたりと、完全に浦島状態で(笑)、翌日、津田沼に行っても、駅から京成の谷津の方角に歩いていけばいいんだろ、と、軽く思って歩き出したら、見慣れないマンションやら小奇麗なショップやらが並んでいてすっかり道がわからなくなっていました。どちらも何とか時間までには辿りつくことができたのでよかったのですが。

今日の南与野は、初めて行く場所だった上に、学校が住宅地の中で道が入り組んでいて、ネットからプリントアウトした地図と自分が歩いている場所との対応がつかずにうろうろしてしまい、これならば近くても駅前でタクシーを拾ったほうがよかったのではないかと後悔し始めた頃、ようやく、それらしい建物を遥かに眺めることが出来、事なきを得ました(笑)

学校の前で実習する学生さんと落ちあってからお邪魔して、ご挨拶と打ち合わせをするのですが、学校ごとに教員が割り振られるので、担当するのは数学専修の学生さんばかりではなく、というか、新任直後で、数学の学生さんの顔もろくに知らず、文教大学ってこうなんですってね、と訪問した学校の先生方に話を振っていただいても、私のほうが知らなかったりして(笑)、さらには、教員の経験があるわけでもないので話についていけず、ほとんど、何のためにいるのかわからない状態で、先方の先生方と学生さんが打ち合わせをしているのをぼんやりと眺めて、最後に、何かございましたら私のほうにお申し付けください、とだけ、付け加えるだけが仕事のようなものでした。

こんな調子でも、先方の学校の方々には、ダイガクからセンセイがくることに気を使っていただいて、お忙しいところ、校長先生や教頭先生が時間を繰り合わせて対応してくださるので、何だか悪いような気もしますし、もしかしたら、学生さんだけ伺わせたほうがスムーズに話が進むのではないか、とさえ思ってしまうのですが、そうすると教育実習を全部実習校に丸投げして大学が関わらない、という形になってよくないのでしょうし、難しいところです。

学生さん達は、お目付け役のセンセイがあんな調子ではまずい、と思ったでしょうから、危機感を持って実習に臨んでいただきたいと思います・・・というのは冗談で、皆さん、そんな危機感を持たなくても、至ってしっかりとしていそうなので、その点は安心しました。

それにしても、自分の学生時代と比べると教育実習のサポートも手厚くなったものだなあ、と、つくづく思います。私のときの教育実習ガイダンスは・・・、という恨みつらみを話し始めると、また、長くなりそうなので、それは他の機会に(笑)